午前2時
ドーナツの真ん中の穴から
風が入ってきた
するとドーナツが言った
「そこ、通れるよ」
「おう」
そう言ったら
穴がちょっとだけ大きくなった
「じゃ、行こうぜ」
その先にあったのは
昨日の夜
そこへ白いものが転がってきた
「お前も来たのか」
「うん」
「何しに?」
「知らない」
月が白いものの上に乗った
白いものは割れなかった
「重くない?」
月は聞いた
「ちょっとだけ」
白いものが返した
「じゃあ、こっち来て」
そしてころころ転がった
すると星がひとつ
白いものの中に落ちた
コツン
「入った?」
「入ったね」
「じゃあ、割ろう」
「なんで?」
「星が入ったから」
理由になってない
そのとき夜空がひっくり返った
星がぽろぽろ落ちてきて
白いものの殻にくっついた
月だけは落ちなかった
ドーナツが上を見て
「あれ?」
夜空の真ん中に穴がひとつ
白いものが言った
「そこ、通れるよ」
ドーナツが笑った
「またかよ」
そして
ぽとん
全員落ちた
ドーナツも
白いものも
月も
星も
夜空まで
落ちた先には
朝