私は一度、子どものころのアルバムを破いたことがある。
両親が作ってくれたアルバムだった。
父は帰ってきて、それを見た。
怒らなかった。
ただ、
「一人で大きくなったと思ったら大間違いだ」
と言った。
その通りだな、と思った。
それから何年も経って、友達にその話をした。
友達は泣いた。
思っていたより、ずっと泣いた。
その人は、幼いころに父親を亡くしていた。
あの日、父が私に向けて言った言葉は、私の中に残っていた。
何年も経って、私の口から出て、父の知らない人のところまで行った。
そしてまた何年も経って、私は歌の中に、こんな言葉を書いた。
「愛って歩くんだ」
書いたときには、気づいていなかった。
もう、とっくに歩いてた。
父から私へ。私から友達へ。それから、もっと先へ。
何年もかけて。
愛って歩くんだ。
足、おっそ。